なぜ効くのか

なぜ千原温泉は良く効くのか

古くから、「切り傷・火傷・慢性皮膚病」に特効の「療養専門」の温泉として知られてきました。「観光目的だけや健康な方の入湯はお断り」と先々代・先代の女将が言い続けてきた所以です。 最近は、環境汚染・食物汚染などによる肌のトラブルが蔓延してきており、健康体なのかどうかの境界は曖昧になっています。だから、一人でも多くの方に、千原温泉の療養効果をお伝えする必要があると考えています。 現代医学によるだけではなかなか治癒しない様々な疾病に対して、温泉は自然治癒力を強めていきながら、穏やかな快復を手助けします。 それは、まさに人智を超えた力として、私たちに与えてくれる自然の恵みそのものでしょう。

 

新鮮な温泉成分の魅力

  人間の体液には1キログラム中およそ8グラム、様々な成分が含まれて います。この率を超えると、入湯時には肌から体内に温泉が浸透していき ます。これが、高張泉と呼ばれる種類の温泉です。
千原温泉は、10~11グラムの成分含有率でこの高張泉に当てはまります。 しかも、湧き出した瞬間の100%新鮮な源泉につかるため、劇的な効果が あらわれるようです。

「ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉」(旧:含二酸化炭素-ナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉)という泉質からくる適応症は以下の通りです。


 ★二酸化炭素泉(遊離二酸化炭素1000㎎/㎏以上を含む)
   高血圧症、動脈硬化症、心臓病、切り傷、やけど
   ※末梢血管の拡張作用が強い。低温であるが温まりが良い。 

 ★塩化物泉(食塩泉。ナトリウム・塩素イオンを5g/㎏以上含む)
   切り傷、やけど、慢性皮膚病、神経痛、冷え症、筋肉痛、関節痛、
   慢性関節リウマチ、打ち身、捻挫、不妊症、
   ※熱の湯と呼ばれ温まりが良い。

 ★ナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉)
   切り傷、やけど、慢性皮膚病、アレルギー性疾患、リウマチ性疾患
   ※アルカリ性で肌がなめらかになる。

 ★その他の成分 
カルシウム・マグネシウムイオンによって、肌がなめらかになる。硫酸イオンとの組み合わせで、苦みがあり、中風の湯、傷の湯と呼ばれる。さらに、温泉に必要な成分として、リチウム、ストロンチウム、鉄、マンガン、臭素、ヨウ素、フッ素の各イオン、メタ亜ヒ酸、メタケイ酸、メタホウ酸が含まれています。 しかも、泉温がほぼ体温に近く、30分~1時間もゆっくりつかっていることができるため、湯のぼせもなく、成分を体内に浸透させる十分な時間が取れるのです。まさに、自然の絶妙なバランスのおかげなのです。

持ち帰っても効果は生き続ける

 これだけの成分故に、持ち帰って使用しても効果はあります。そのうえ、半年~1年間おいても変質することはないと言われます。ガーゼで湿布のように貼りつけたり、スプレーしたり、風呂に加えたりと様々な使い方でしっかりと効果があらわれます。 手指や顔、首筋にすり込むと「肌が若がえる」とは女性客の嬉しい感想だとか。
なお、この温泉は飲用には不適です。
行政的な成分分析によると、千原温泉はその濃すぎる成分のためか、残念ながら飲用の許可は下りていません。ただし、以前の分析では飲用も認められていました。飲泉目的のお客様もずいぶん多かったと聞きます。

 一般的に、千原温泉の「含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉」という泉質からすると、次の適応症があげられます。

慢性消化器病、便秘・・二酸化炭素泉による
胃液分泌・胃腸運動促進、慢性消化器病、慢性便秘・・塩化物泉による
慢性胃炎、痛風、肝臓病、尿酸結石、糖尿病など・・炭酸水素塩泉による

したがって、現在はお客様に飲用をお奨めすることはしていません。
しかしながら、ご自身の責任で持ち帰ったあと飲用に供して、上記のような効果を実感されているお客様もいらっしゃるかもしれません。飲むことについては、お客さまご自身の責任においてお願いいたします。