湯治場余話・その1

湯治場余話・その1

ご存じのように、ここ千原温泉は、湯治場の直下から自然に湧き出した瞬間の温泉につかることが出来るのですが、実は洗い場の下からも、上がり湯の焚き口の周囲からもしみ出すように湯は湧いています。 すぐ上流の川のほとりには持ち帰り用の源泉があり、そこはくり抜いた岩盤のすき間から湧き続けます。
 ところで、この他にも自然湧出の源泉がいくつもあるのです。
まず、玄関入口左側の建物の真下に半地下の源泉があります。ここは、ずっと昔に使われていた湯坪と思われます。アロエの鉢がある玄関左脇の通気口からのぞくことが出来ます。
 次に、浴場とお薬師堂の間の狭い通路の奥に洞窟をくりぬいた源泉があります(下の写真)。ここは、湧く量が少ないため現在は使われることはありませんが、昔は湯の花をとっていたということです。湯の花がたまり、川に流れ出す所には、析出物による小さなドームが形成されています。

さらに、渓流の岸辺にもいくつかの湧き出し口があることに気付く方もおられると思います。黄色い湯の花が目印です。近づいてみるとやはり炭酸ガスとともに、温かい温泉が湧き出しているのがわかります。
 湯治場の湯坪からあふれた湯は、建物に沿った暗渠を通って駐車場下の排出口から流れ出していきます。 この暗渠にも湯の花がたまり、放っておくと流れが滞ってしまうため、冬になると暗渠に潜り込んで湯の花を流す必要があります。夏場はガスがたまっていて入ることはできません。 深い谷底にあって、水脈がちょうど地上に現れる場所がここにあるということなのでしょう。



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